夕闇通り探検隊

夕闇通り探検隊

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リメイクが熱望される、密かな傑作学園ホラー。

リメイクが熱望される、密かな傑作と言われた心理描写が秀逸な学園ホラー。

100日以内に誰か死ぬ。

人面ガラスを見たものは、100日以内に死んでしまう。
そんな噂話からこの作品は幕を開ける。
街にはびこる奇妙な「噂」。それは、自分も子供の頃聞いたであろう、どこにでもあるどこか懐かしい「噂」ばかり。
その「噂」を解明するべく、ナオ(男)・サンゴ(女)・クルミ(女)の中学生3人組は、犬のメロスを連れて毎日放課後に「探検」に出かける。

集める噂は、「花子さん」系の学校の七不思議から「人面ガラス」等の都市伝説もの、さらにその土地に古くから伝わる伝奇等、
オカルト好きには、うってつけのゲームだろう。

舞台は、ベッドタウンとして急速に発展し、どこかゆがみを持つ街「陽見(ひるみ)市」。
思春期の不安定な危うさを持つ中学生が、男一人女2人という中途半端なバランスで、昼と夜の境目であるあやふやな時刻「逢魔が時(おうまがとき)」に経験する、不思議な共通の時間。何もかもがアンバランスな中、ゆっくりとしかし確実に時間は流れ、季節はめぐり、そして3人は様々な現象を経験し成長していく。はずだった。

はじめは明るい中学生3人組の「噂」回収アドベンチャーかと思いきや、シナリオシーンにて、3人の心理模様が徐々に浮き彫りになっていき、特にくるみの真相はシナリオが進むたびに胸が痛くなる。一見何気ない会話が、実は大変切ないものだとじわじわと気づいてくるのだ。

クラスメートの会話を聞くたびに、不思議とその場に自分がいるかのような感覚になってくる。
「噂」の回収部分よりも、この中学生独特の心理描写や学校の「空気」がこの作品の大いなる魅力であり、傑作と言われるゆえんである。

エンディングは物悲しいものとなっているのだが、逆にこのラスト以外には考えられないようなシナリオ展開になっているのが素晴らしい。

PS初期の作品のためドット画像は見づらく、発売当時でさえ操作性の悪さやバグがあるなど難もあった作品。
しかし、今でもリメイク希望の声が絶えず、中古も高値がついている。
そのシナリオの完成度の高さに、後継ゲームがないとされる本作である。

夕闇通り探検隊

夕闇通り探検隊 PS

100日以内に誰か死ぬ。人面ガラスを見たものは、100日以内に死んでしまう。街にはびこる奇妙な「噂」。その「噂」を解明を始めた、中学生3人+犬のメロス。何かが少しずつ変わり始める。

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